赤く問い黒く答える
或る二人の日常。
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赤頭巾の妄想
記入者:赤頭巾

聞け!星々の運動、それは右手に仰ぐ月の影に、左手に仰ぐ太陽の影に。
聞け!雲々の運動、それは右足に脈打ち、左足に潜るもの。





それだけを考えた赤頭巾が、先が続かない。とため息をつく。黒頭巾は毎日忙しそうだ。そんな忙しそうな黒頭巾の横顔を見てから、また、いつものようにサラサラと日記を記入し始めた。



明日は聖なる夜だ。聖なる夜とは如何なものか。祭りの夜はいつでも神聖なものであるのかもしれない。祭りは奉りであり祀りだろうか。どの「まつり」であるかは興味が無い。自分としては、纏るほうが大切なのだ。この現実に生きる、非現実を。



 明日は聖なる夜だそうです。街は浮き立ち、白だの赤だの緑だの、とても煌びやかです。仮装祭とは違い、清楚な感じであり、厳かな雰囲気すら御座います。それはこの時期に雪がすべてを白くするせいでしょうか。
 雪が世界を白くし、それが清めだとするのであれば、その中に浮き立つ「緑たち」は何でしょう。きっとモミの木でしょう。では、「赤たち」は何でしょう。暖かい暖炉の火でしょうか。あのヒト達の行うことは、やはり、興味深いものです。




赤頭巾は、ここまでを記入をすると、ぱたり、と日記帳を閉じた。
日記を書きながら、思い浮かべていたのは過去に兄と白い雪が積もった日に、針葉樹林の森へ狩りに出かけたことだ。

獲物は白兎だった。


「赤と緑…。」

ふふっ、と、何処を見るわけでもなく笑うと
「金は…間違いなく、星でしょうね。」
と、頭の中で妄想を広げるのだった。
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