赤く問い黒く答える
或る二人の日常。
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姿かたち
『しかし、何だ。頭巾を脱ぐとその口調になるのは仕様なのか。』

「仕様だなんて。この姿で女の言葉を喋られてご覧よ。どう思う。」

『…。』

「…。」

『まあ、それも有りだな。』

「そう、言うとは思っていましたよ。」

『あんま、変化ねぇしな。』

「そうとも。」

『ところで、あの本見つかったのか。』

「勿論です。しかし…僕が前に持ち帰っていたなんて。」

『鍋しきが無い って持っていったんだろ。』

「ああ、思い出しました。」




『外は雪か。』

「ええ。」

『気をつけて行くんだな。』

「ええ。」

「…ところで、赤頭巾の姿とこのタキシード姿、どちらが僕に似合ってると思います?」

『…。』

『毛皮。』

「あはっ!」



「…おかしいな…。本を片付けたはずなのに、本が一冊見当たらない…。」



『ん…?本に薄い本が挟まってるな…。』

(            )

『…。ま…。そのうち青ざめて取りに来るだろ…。』
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着物
記入者:赤頭巾


昨晩の出来事について。




『赤頭巾サン!オワー!!今日は着物なンだねーっ!!』

「はい。仕立てて頂きました。」

『OKOK、ベリベリ可愛い。』

「まあ。」

『しかし、なんてーの。赤頭巾サンはやっぱり何か被ってないと。』

「そうですか?」

『マジで。OK。仕立て屋サンが帽子をあげるよ。ホイ!(フリフリの帽子を無理やり被せる)』

『うし。これでこそ赤頭巾さん。』

「有難う御座います。」

『ゴスロリータ赤頭巾大魔王。』

「意味不明ですね。」

『着物の話題そっちのけになってるしね☆★☆』

「本当ですね。」

『赤頭巾さん、今、「こんな帽子被ったら巷で人気の和風、着物メイドになってしまいますね…。」とか思ってるでしょ』

「思っておりませんよ。」

『マジで』

「ええ、本当です。」

『OKOK、まあ、明日いいもんあげるよ。』

「まあ、何でしょう。」

『ついてからのお楽しみィ!』

「それでは楽しみにしております。」

『ンジャマ、今日はこれにて!おやすもーーーーー』

「ご機嫌よう、お休みなさいませ。」
年明け
記入者:赤頭巾

「明けましておめでとう御座います。」

昨日と一緒の、しかし、確実に違う今日が始まる。
それはいつものことだ。

「本年も宜しくお願い致します。」


季節で一年を数えていた赤頭巾にとって、太陽暦での一年は新鮮であった。
それまで赤頭巾の一年のスタートは春。生物が息吹く頃。
花が咲き、冬眠していた動物達が動き出す、そんな時期。
何故か?わかりやすいからだ。


「何故このような、冬の真っ只中、知らせも無いような時期に、一年という区切りをつけたのでしょう。」

赤頭巾は、黒頭巾に熱燗を出しながら呟いた。
黒頭巾は、それには答えず、熱燗を飲みながら一言だけ言った。
「苦い。」

また、明日がくる。今日と一緒の、しかし確実に違う明日が。
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