赤く問い黒く答える
或る二人の日常。
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引越し
記入者:赤頭巾

---以下は鳩が運んだ手紙の内容----


 相変わらず机に齧りついていますか?明日、またご飯を作りにいきますからね。

 そうそう、ここ数日の変化を報告するのを忘れていました。先日は解放軍に所属となりましたので、解放軍の茶室へ向かいました。ええ、花は御座いませんでしたが彩り溢れる男性方が多々いらっしゃいましてね。大変興味深くお喋りをしました。しかし…なんともまあ赤い色をもつ方が多いこと多いこと。一度見にいらしてください。

 それはそうと、そこで出会ったムゾリ様という方が同居人の募集をしていましてね。前々より同居というものに興味が御座いましたので伺ったところ、もう1人のムゾリ様の同居人、六識様も快く返事をくださり、承諾を得ました。二日後、戦争へ赴いたムゾリ様の代理として黒い狼さんがお迎えに来ましたので、テントをしまい、さっさとムゾリ様のお家に向かいました。
 ---おやおや、この赤頭巾めとしたことが…狼さんがいらっしゃったのに家を出る際にパンとワインを忘れ、ケーキなど持ち、花を途中で摘まなかったのは失態ですね。---

 何はともあれ、ムゾリ様と六識様と狼さんと…ええ、何やらまだ気配はするものの姿は見えない方と同居することになりました。お香の香りが漂う良い家です。同居人様達にはケーキをホールで2つ。アップルパイとチョコレートケーキをそれぞれお渡ししたのですが、今考えるとケーキは1つにしてイノシシの1頭でも持ってくるべきでした。男性二人にケーキとは…。ふふ、いけないですね。つい、いつもよくお話するゼブ様に甘いものを振舞っていましたので…同じようにしていたことをしてしまいましたよ。ああ…、ゼブ様は前にプラムをくだすった方です。覚えていますでしょう?

 秋が深くなりましたね。冬の香りが漂ってきました。冬になる前に鹿を1頭、干しましょう。豚を二匹潰してソーセージにしましょう。ジャガイモもそろそろ大量に必要ですね。粒の大きな葡萄はお土産に持っていきましょう。今年の栗は小ぶりですが、甘いようです。買っていきますのでお菓子にしましょう。そのままにしておいた刈った小麦も石うすで挽きましょう。巷ではハロウィンというお祭りがあるそうですよ。あとでそれについてもお話しましょう。

 長くなりましたね。ではまた明日。おやすみなさい。
                  



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「…さて。」
赤頭巾は部屋の隅の籠の中から鳩を取り出した。鳩の両足に銀の筒を付け、その中に手紙を入れる。
両手で包むように鳩を抱き上げ窓を開ける。外は夜だ。
「御願いしますよ。さあ、おゆきなさい。」
夜へと投げるように鳩を放すと、鳩は2.3周上空で回った後にいつもの場所を目掛け、滑るように闇の中へその白い姿を消した。
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